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看護師のお仕事!へのメール

看護師のお仕事!へのメール:看護師さんへ 患者より

送信者:カントク さん


元がん患者です。

25才で、子宮体がんになりました。
丸一年加療し、治療が完了して、無事、一年経過したところです。

たくさんの辛い経験をしましたが、
お世話になった先生と看護師さんには、本当に心から感謝しています。

子宮摘出を受け入れられなくて、泣きながら先生と話をしました。
話し終わったときには二時間も経過していましたが、始めから終わりまで、穏やかに、穏やかに説明し、話を聞いてくれた先生。
この年齢で摘出することを選択した私に、希望の言葉をかけてくれ、一緒に涙してくれた看護師さん。
現在も外来で会いますが、ずっと感謝の気持ちは忘れられません。

この経験から、私自身、看護師になりたい、と思うようになりました。
それでいろいろサイトを検索していて、このページに出会った次第です。

しかし、このページで、専門学校からの大変な勉強と、就職してからの、本当に大変な毎日を読んで、これは、私にはできない、と思いました。

と、いうのも、私自身、今まで酷な仕事をしていました。
大卒で、工事現場の監督になりました。
土建業は、超男性社会で、朝は八時からラジオ体操、その後、業者のおじさま方に作業の説明やお願いをしたら、自分の仕事。
合計8kgにもなる測量の機材を背中にしょって、炎天下、あるいは雪のちらつく日でも、山を登り、草っ原を何kmも歩き・・・。
日が暮れて、事務所に戻ったら、内業開始。
終業はだいたい夜22時。
休みは日曜日だけ。
祝日は普通に出勤。
月に4日しか、休みはありません。

丸三年勤めましたが、今思えば、よくまぁ、やっていたなぁ、と・・。
仕事は辛かったけれども、まっさらの土地に新しいものが建つことに、やりがいを感じていました。

しかし、入社から2年目、体調に異常が現れました。
定期的に婦人科へ通いましたが、年齢から、問題ないだろうと過信され、検査をしてもらえず、気がついたときにはもう。。

がんになる原因は、いろいろあるのでしょうが、婦人病からきたわたしの場合は、過酷な労働状況と、超男性社会でのストレスが、多大に影響していたのだと思います。
一人暮らしで、栄養が偏っていたのもあります。

現在は、幸い、再発もなく一年が過ぎ、体力も回復してきたので、そろそろ、これからへ向けて、ゆっくりと進み始めてみようか、と思っているところです。

そこで、看護師への憧れや、私自身の経験から、軽い気持ちではなく、看護師へトライしてみようと思いましたが、このページを見て、想像以上に大変だということがわかり、思い直しました。

前記のとおり、私も、辛い仕事をこなしてきましたが、体を動かす仕事であったり、経験工学であったり、女性社会ならではの苦労があったり、同じとはいかないまでも、似たような辛さがあるな、と感じました。

先輩から陰口をたたかれるなど、本当、日常茶飯事でした。
男性はサバサバしている、と就職するまで思っていましたが、ほんっとうにネチッコイ男性ほど、どうしようもないものはありません。
男性に徒党を組まれると、女性ひとりでは太刀打ちできませんよ。
苦労しました。
それでも、時間が経つにつれて、仕事に慣れ、身につき、仕事ができるようになりました。

まさに経験工学ですね。
技術職の看護師さんも、似たところがあるのではと思います。

私ががんになったのは、ホルモン異常がきっかけだったのが、私の場合間違いないのですが、それと、なにより過酷な労働とストレスです。

やっと、死への恐怖から逃れられた今、また、新しい過酷な環境へ、身を置くことは、できません。
ですので、看護師への道はあきらめようと、決めました。

こんな大変な世界だとは、正直想像以上でした。
猫さんのページを一気に読んで、やりがいと、苦労と、両方あると感じました。
しかし、苦労のほうが、わたしには響きました。
他の方々のメールも見ました。
大変さが気になりました。

このHPを読んだだけで、それで看護師への志をあきらめる私は、はなっから耐えられないし、向いてもいないでしょう。
看護するにも、何より体が丈夫でないと務まりませんもんね!

患者としては、健康な看護師さんでも、病気持ちな看護師さんでもかまいませんが、病気持ちな方に看護してもらうのは、申し訳なく思ってしまうかも知れません。

私にはできないことに気づけてよかったと思います。
猫さん、ありがとうございました。

がんと言われたとき、死を想像しました。
子宮全摘術後、病理でⅡbと言われ、また死を意識しました。
リンパ節攪清をし、転移があったと言われ、絶望しました。
命にかかわる選択を何度もし、そのたび泣いて、でも、両親や、恋人、友達に支えられて、やっとここまで元気になりました。

悲しい辛い思いをさせてしまった周りの人に、また同じ思いをさせるわけにはいきません。
気持ちを新たに、自分に無理のない別の道を、探そうと思います。

と、同時に、HPへメールされた看護師のみなさまを敬服します。
毎日、本当にがんばっているんですね。
わたしが入院していたときも、病棟の看護師さんはみんな、笑顔で、安らぎました。
この病院でよかった、と心から思いました。
患者にしてみると、がんばって踏ん張ってる姿までは想像できないので(自分のことで精一杯)、本当にありがたいと、改めて思いました。

看護師のみなさま、体に気をつけて、これからもがんばってください。
患者の私が言うのもなんですが、、、。

私が入院しているとき、全く同じ病気で入院中の、年も同じくらいの、現役の看護師さんがいました。
やはりとても過酷な仕事と聞きました。
でも、今は元気で、仕事にも復帰していて、彼女には本当に尊敬します。

人を治すって、すばらしい職業ですね。
猫さんとこれを読んでくれた看護師のみなさんのますますのご活躍を期待します。

長く長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございました!

このメールは 看護師のお仕事! の感想として送って頂いたものです。
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